ISBN:4043736029 文庫 三浦 しをん 角川書店 2004/05 ¥540
才能あふれ男前の瀬名垣と端整な美貌の真志喜、登場人物の設定から一見よくある男同士の恋愛物かと思ってしまう。そんな感じがないでもないが(あるけど)、それを抜いても雰囲気ある話だ。ふたりがお互いに抱くのは恋情ではなく(それもあるけど)罪の意識だ。お互いが罪を言わないからこそ、またお互いが許しを与えることもできない。10年以上の年月は、その罪さえもふたりの関係に必要不可欠なものにしてしまった。罪を認めること許すことが今のふたりの関係を壊すかもしれない。実はふたりがもっとも恐れていることはそれなのだ。罪を介在にしてもお互いを欲することやめられない。永遠のかなわない両想いというべきかな。読み手は勝手にやってろともいえず、見守るしかないのだ。
才能あふれ男前の瀬名垣と端整な美貌の真志喜、登場人物の設定から一見よくある男同士の恋愛物かと思ってしまう。そんな感じがないでもないが(あるけど)、それを抜いても雰囲気ある話だ。ふたりがお互いに抱くのは恋情ではなく(それもあるけど)罪の意識だ。お互いが罪を言わないからこそ、またお互いが許しを与えることもできない。10年以上の年月は、その罪さえもふたりの関係に必要不可欠なものにしてしまった。罪を認めること許すことが今のふたりの関係を壊すかもしれない。実はふたりがもっとも恐れていることはそれなのだ。罪を介在にしてもお互いを欲することやめられない。永遠のかなわない両想いというべきかな。読み手は勝手にやってろともいえず、見守るしかないのだ。
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